ベトナム語の習得難易度は本当に高い?初心者が知るべき発音・声調の特徴と学習法#
「ベトナム語は難しい」とよく言われます。実際、学習者の多くが最初につまずくのは 声調と発音 です。
ある調査では、初心者の約70%が 「声調が聞き取れない」 と回答しています。
筆者自身もベトナムに住み始めた当初、同じ「ma」という単語を声調を間違えて使い、意味が伝わらない経験を繰り返しました。
しかし毎日10分間のアプリ練習と録音チェックを半年続けた結果、日常会話で意思疎通できるレベルに到達しました。
この経験から、発音練習の習慣化こそがベトナム語学習の近道だと実感しています。
では、ベトナム語は本当に「難しい言語」なのでしょうか?
アメリカの外交官養成機関(FSI)の調査では、英語話者にとってベトナム語は「カテゴリーⅣ=難しい言語」に分類されています。ただし日本人学習者にとっては、中国由来の漢字語が多い点など、学習を助ける要素もあります。
つまり、ベトナム語は「難しい部分」と「学びやすい部分」が共存する言語です。
本記事では、以下のような方に役立つ情報を整理してお届けします。
- ベトナム語の難易度を知りたい初心者
- 旅行前に必要なベトナム語を学びたい方
- 駐在や留学で効率的に学習したい方
- ベトナムに住んでいても言葉に自信が持てない方
- ベトナム人の友達や同僚ともっと自然に会話したい方
ベトナム語が難しいと言われる3つの理由#
【難点1】声調が6種類ある#
ベトナム語の最大の特徴は「声調」です。
北部方言(ハノイ標準語)では6種類の声調が存在し、同じ母音でも声調が違うと意味がまったく変わります。
例:
- ma(おばけ)
- má(母)
- mà(しかし)
声調に慣れるまでは、聞き取りも発音も難しく感じるでしょう。
【難点2】発音が日本語にない音を含む#
ベトナム語には「th」「ng」「kh」など、日本語に存在しない子音や鼻母音があります。
特に語末の「-c」「-t」「-p」などの閉音節は、日本人にとって発音しにくいポイントです。
【難点3】方言差が大きい#
北部(ハノイ)、中部(フエ)、南部(ホーチミン)で発音や語彙が大きく異なります。
教材の多くはハノイ標準語を基準にしていますが、実際に南部で生活する場合は「聞き取れない」と感じることもあります。
実は学びやすい!ベトナム語の習得を助けるポイント#
難しいと言われがちなベトナム語ですが、学習を助ける特徴もあります。
【学びやすさ】文法がシンプル#
ベトナム語は動詞の活用がほとんどありません。
例えば英語の go – went – gone のような過去形・過去分詞はなく、時制は副詞や文脈で表現します。
Tôi đi.
(私は行く)
Hôm qua tôi đi.
(昨日私は行った)
このシンプルさは日本人にとって大きなメリットです。
【学びやすさ】漢字由来の語彙が多い#
「経済(kinh tế)」「文化(văn hóa)」「教育(giáo dục)」など、漢字由来の語彙が多数存在します。
日本語との共通点があるため、意味を推測しやすいという利点があります。
【学びやすさ】アルファベット表記で学びやすい#
ベトナム語はローマ字をベースにしたアルファベット表記を採用しています。
漢字や独自文字を覚える必要がないため、読み書きの習得は比較的容易です。
ベトナム語習得のための効率的な学習法#
1. 声調と発音を最初に徹底する#
声調を誤ると意味が通じないため、最初の段階で発音矯正に時間をかけることが重要です。
アプリやYouTubeのネイティブ音声を活用し、耳と口を鍛えましょう。
2. 単語は例文ごと覚える#
ベトナム語は文法がシンプルな分、語順と助詞の理解が重要です。
単語だけでなく、短い例文ごと覚えることで実際の会話に応用できます。
3. 方言に触れる#
実際に学ぶ地域(北部・南部など)によって発音や単語が違うため、教材だけでなく現地の会話を積極的に聞くことをおすすめします。
4. 日本語にない音は早めに克服#
「ng」「kh」「gi」など、日本語にない発音は繰り返し練習するしかありません。
最初に癖を直しておくと、後々の上達がスムーズになります。
5. 継続しやすい環境を作る#
学習アプリやオンライン会話を組み合わせて「毎日触れる環境」を作ることが、ベトナム語上達の一番の近道です。
ベトナム語習得にかかる時間の目安#
FSIのデータでは、英語話者がベトナム語を習得するには約1,100時間が必要とされています。
日本人の場合は母語が異なるため、さらに時間がかかる可能性がありますが、日常会話レベルであれば半年〜1年の学習で十分到達可能です。
重要なのは「毎日少しずつ継続すること」。短期間で詰め込みすぎるより、毎日30分でも続ける方が効果的です。
スマホで学べる!ベトナム語学習アプリまとめ#
通勤時間やちょっとしたスキマ時間にベトナム語を学びたい方にとって、スマホアプリは非常に便利な学習ツールです。
ここでは、初心者から中級者まで役立つ人気のベトナム語学習アプリをまとめました。
各アプリの特徴を比較しながら、自分に合ったものを選んでみましょう。
ベトナム語基礎名詞をマスターできる無料学習アプリ#
初心者必見!ベトナム語基礎動詞を楽しく学べるアプリ#
クイズ形式で身につく!ベトナム語漢越語・単語アプリ#
Duolingo(デュオリンゴ)#
世界的に有名な語学学習アプリ。ゲーム感覚で単語やフレーズを覚えられるため、楽しく続けたい初心者におすすめです。
無料でも十分活用可能です。
筆者自身もDuolingoを続けております、お気軽に友達申請ください。
ID : ARITTAKENO_UME
一緒にベトナム語勉強を継続していきましょう!
よくある質問(FAQ)#
Q1. ベトナム語の声調は何種類ありますか? A. 北部方言には6種類の声調があり、発音の難しさの大きな要因です。
Q2. ベトナム語を習得するのにどれくらい時間がかかりますか? A. 英語話者の場合、日常会話レベルまでおよそ1,000〜1,100時間が必要とされています。
Q3. ベトナム語の文法は難しいですか? A. 動詞の活用や時制変化がなく、文法自体はシンプルで学びやすいです。
Q4. 初心者が最初に学ぶべきポイントは? A. 発音と声調の練習が最重要です。これを早めにマスターすると学習がスムーズになります。
Q5. ベトナム語の方言はどのくらい違いますか? A. 北部・中部・南部で発音や語彙が異なりますが、教材は北部標準語が中心です。
まとめ#
ベトナム語の習得難易度は「発音や声調の習得に壁がある一方、文法のシンプルさや漢字語の存在によって学びやすい面もある」というのが実態です。
- 難しい点 → 声調・発音・方言差
- 学びやすい点 → 文法の単純さ・漢字語・アルファベット表記
- 効率的な学習法 → 発音矯正を最初に徹底、例文で単語習得、現地の発音に慣れる
ベトナム語は「難しいから無理」と敬遠する必要はありません。
正しい学習法と継続的な努力で、確実に習得できる言語です。







