はじめに:なぜ日本人は英語の発音が難しいと感じるのか?#

「英語を勉強しても、ネイティブに通じない…」
そう感じたことはありませんか?
実は、日本語と英語の音の仕組み(音韻構造)がまったく異なるためです。
日本語は「母音中心(モーラ言語)」で、英語は「子音中心(ストレス言語)」です。
つまり、英語を日本語のように発音してしまうと、「音の強弱」「リズム」「つなぎ方」がすべて違って聞こえてしまいます。
この記事では、英語の発音を劇的に上達させる7つのコツを、実例とともに解説します。
最後には、よくある質問(FAQ)もまとめました。
コツ①:英語の母音を正しく区別して発音する練習法#
日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5つですが、英語には20種類以上の母音があります。
たとえば:
| 単語 | 発音 | 意味 |
|---|---|---|
| ship | /ʃɪp/ | 船 |
| sheep | /ʃiːp/ | 羊 |
このように「短い i(ɪ)」と「長い iː」を区別しないと、意味が変わってしまいます。
→ 鏡の前で口の形を確認しながら「短母音・長母音」を意識して練習しましょう。
コツ②:RとLの発音を舌の位置で完璧にマスターする方法#
日本人が最も苦手なのが R と L の区別。
発音のポイントは次の通りです:
- R (/r/):舌を上の歯茎に近づけるが、触れない。唇を少しすぼめる。
- L (/l/):舌先を上の歯茎にしっかり当てる。
例:
- right(右) /raɪt/
- light(光) /laɪt/
RとLを連続で練習する「minimal pairs(最小対語)」を使うと効果的です。
コツ③:THの発音を克服するトレーニング|正しい舌の位置と息の出し方#
英語特有の TH音(/θ/・/ð/)。
日本語にはないため、苦手意識を持つ人が多いです。
- /θ/(無声音):舌を前歯の間に軽く出して「ス」と息を出す(例:think)
- /ð/(有声音):同じ舌の位置で声を出す(例:this)
「舌を出すのは恥ずかしい…」と思うかもしれませんが、ネイティブの口の動きを鏡で真似することが上達の近道です。
コツ④:英語のリンキング発音(単語のつなぎ)で自然な話し方を身につける#
英語は単語を1つずつ区切って話しません。
たとえば “pick it up” は「ピック イット アップ」ではなく、
→ 「ピキラップ(/pɪkɪɾʌp/)」 のようにつながります。
この音の連結(リンキング)を理解することで、自然なリズムとイントネーションが身につきます。
コツ⑤:英語の強弱(ストレス)で伝わる発音を作る#
英語では「どこを強く発音するか」で意味が変わります。
例:
- REcord(名詞:記録)
- reCORD(動詞:録音する)
また、文の中でも重要な単語だけを強く読むのが基本です。
→ 例:「I WANT to GO home.」のように、意味の核を強調しましょう。
コツ⑥:シャドーイングで英語の発音とリスニングを同時に鍛える#
発音練習に最も効果的なのが シャドーイング(shadowing)。
これは、英語音声を聞きながら、ほぼ同時に声に出す練習法です。
ポイントは:
- 聞こえた音をまねる(意味は考えない)
- 自分の声を録音して比較する
- 1日10分を継続する
YouTubeやアプリで「Shadowing English」と検索すると無料教材が豊富にあります。
コツ⑦:AI発音チェックアプリで発音の弱点を数値化して改善#
最近ではAIが発音をスコア化してくれるサービスも登場しています。
Google発音練習や、ELSA Speakなどのアプリを使えば、発音の弱点を数値で可視化できます。
アプリを使うと、
- ネイティブに近い発音度
- 誤りやすい音の指摘
- 改善練習の提案
などが得られるため、独学でも効率よく練習可能です。
よくある質問(FAQ)|英語発音の上達・練習法・アプリ活用#
Q1. 英語の発音は独学でも上達しますか?#
はい。正しい練習法を継続すれば可能です。シャドーイングやAIアプリ、鏡を使った口形トレーニングなどを組み合わせると効果的です。
Q2. RとLの違いがどうしても聞き取れません。対策は?#
最初は「音」よりも「舌の動き」を意識しましょう。Rは触れない、Lは当てる。この感覚を先に覚えることで聞き分けやすくなります。
Q3. 発音記号(IPA)は覚えるべきですか?#
はい、最低限の母音・子音記号は覚えておくと発音力が飛躍的に向上します。辞書で正しい音を確認できるようになります。
Q4. 発音が良くなるとリスニング力も上がりますか?#
確実に上がります。自分が出せる音は聞き取れるようになるため、「発音練習=リスニング練習」でもあります。
Q5. おすすめの発音練習アプリは?#
ELSA Speak、Speak English Pronunciation、Google発音練習などが人気です。AIがリアルタイムで発音を採点してくれます。
Q6. ネイティブのように話すにはどのくらい時間がかかりますか?#
個人差がありますが、毎日10分の練習を3〜6ヶ月続けると、周囲が驚くほど発音が改善します。短期間ではなく「習慣化」が鍵です。
まとめ:発音はセンスではなく“訓練”で上達する#
英語の発音は、生まれつきの才能ではありません。
正しい方法で、毎日少しずつトレーニングすれば誰でも上達できます。
今日からできること:
- 舌と口の動きを意識して話す
- ネイティブ音声を真似する
- 自分の声を録音して比較する
これを繰り返すことで、「通じる英語」から「伝わる英語」へと変わります。
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