💡 結論から(Answer First)
ベトナムで日本人夫婦2人が暮らす生活費の目安は以下の通りです。
- 節約型(ローカル寄り): 月15〜20万円
- 標準型(日本並みの快適さ): 月25〜35万円
- 快適型(日本食・旅行あり): 月40〜55万円
家賃が全体の40〜50%を占める最大の支出項目です。ホーチミンとハノイでは家賃水準が異なり、同じ予算でも生活の質に差が出ます。
ベトナムの物価は本当に安い?2026年の実態#
「ベトナムは物価が安い」というイメージは、今も半分は正しく、半分は古くなっています。
ベトナム統計総局(GSO)の発表によれば、2025年6月のインフレ率は3.57%と、1月以来の高水準を記録しました。特に都市部を中心に、物価上昇の流れは今も続いています。
実際に日本とベトナムの生活費を比較したデータでは、ローカル食堂のランチは250〜400円と日本の約3分の1に収まる一方、ホーチミン中心部の1LDK家賃は月12〜18万円と、東京23区とほぼ変わらない水準まで上がってきています。
つまり、食費・交通費・娯楽費は日本の半額以下ですが、家賃は日本とほぼ同水準というのが2026年の実態です。 「ベトナムに移住すれば生活費が劇的に安くなる」というのは、住む場所と生活スタイルによって大きく異なります。
ホーチミンとハノイの物価比較#
| 項目 | ホーチミン | ハノイ | 備考 |
|---|---|---|---|
| 外国人向け2BR家賃 | $1,000〜1,500 | $600〜1,000 | ハノイの方が割安 |
| ローカル食堂の食事 | 50〜80円 | 40〜70円 | 大きな差はなし |
| 日本食レストラン | 1,200〜2,500円 | 1,000〜2,000円 | ホーチミンが豊富 |
| グラブタクシー(5km) | 200〜350円 | 180〜300円 | ほぼ同水準 |
| スーパーの牛乳(1L) | 200〜280円 | 200〜260円 | 輸入品は高め |
日本人夫婦2人の生活費【3パターン別家計モデル】#
生活スタイルによって月の支出は大きく変わります。以下の3パターンで実際の家計モデルを公開します。
パターンA:節約型(月15〜20万円)#
ローカルエリアに住み、食事はローカル食堂・自炊中心のスタイルです。移住直後や収入が少ない時期、または年金生活者に多いパターンです。
| 費目 | 月額(円換算) | 備考 |
|---|---|---|
| 家賃(2BR・郊外) | 62,000円 | $400・ローカルエリア |
| 食費(自炊+ローカル外食) | 30,000円 | 市場・ローカル食堂中心 |
| 水道光熱費 | 8,000円 | エアコン使用あり |
| 通信費(2人分) | 3,000円 | SIM2枚・光ファイバー含む |
| 交通費 | 6,000円 | グラブバイク・バス中心 |
| 娯楽・交際費 | 15,000円 | 月2〜3回の外食含む |
| 日用品・雑費 | 8,000円 | |
| 医療費 | 5,000円 | 市販薬・クリニック |
| 合計 | 137,000円 |
このパターンで暮らせる人: ベトナム語・英語が多少わかる方、ローカルの生活に馴染める方、年金収入が月15万円以上ある方。
パターンB:標準型(月25〜35万円)←最も多い日本人夫婦のスタイル#

Total Expenseが出費で、41,129,000は日本円で換算すると約242,900円です(2026/9月時レート)
外国人向けマンションに住み、週2〜3回は日本食レストランで食事、週末は観光やショッピングを楽しむスタイルです。ホーチミンやハノイで生活する日本人夫婦の多数派がこのパターンです。
| 費目 | 月額(円換算) | 備考 |
|---|---|---|
| 家賃(2BR・現地名義契約) | 100,000円 | 配偶者名義でVND建て契約・外国人向け料金より抑制 |
| 食費(自炊+日本食外食) | 55,000円 | 週2〜3回の日本食含む |
| 水道光熱費 | 15,000円 | エアコン多用 |
| 通信費(2人分) | 4,000円 | 光ファイバー+SIM2枚 |
| 交通費 | 8,000円 | バイク中心(配偶者が運転) |
| 娯楽・交際費 | 30,000円 | カフェ・旅行積立含む |
| 日用品・雑費 | 12,000円 | 日本食材含む |
| 医療費・保険 | 9,000円 | 配偶者は現地の医療制度を利用 |
| 美容・衣料 | 9,900円 | |
| 合計 | 242,900円 |
このパターンで暮らせる人: 月30万円以上の収入がある方、現地採用で働く方、リモートワーカー、駐在員(会社負担の家賃除く生活費として)。
パターンC:快適型(月40〜55万円)#
高級コンドミニアムに住み、日本食・韓国食・欧米料理を自由に楽しみ、月1回の国内旅行や年数回の国際旅行も含むスタイルです。
| 費目 | 月額(円換算) | 備考 |
|---|---|---|
| 家賃(2BR・高級コンド) | 200,000円 | $1,300〜・ランドマーク81周辺など |
| 食費(外食中心・日本食) | 90,000円 | 高級日本食週3〜4回 |
| 水道光熱費 | 20,000円 | |
| 通信費(2人分) | 6,000円 | |
| 交通費 | 20,000円 | タクシー中心・ドライバー契約含む |
| 娯楽・旅行積立 | 70,000円 | 月1回の国内旅行含む |
| 日用品・日本食材 | 25,000円 | |
| 医療費・保険 | 25,000円 | 外国人向け総合保険 |
| 美容・衣料・その他 | 20,000円 | |
| 合計 | 476,000円 |
費目別の詳細解説#
家賃|最大の支出・選択が生活費を左右する#
家賃はベトナム生活費の中で**最も大きな支出(全体の40〜50%)**です。外国人向け物件はUSD建てが一般的で、円安の影響を直接受けます。
ホーチミン(2026年6月現在の相場)
| タイプ | 相場(USD) | 相場(VND) | 円換算 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ローカルアパート2BR | $300〜500 | 約750万〜1,250万VND | 47,000〜78,000円 | 設備は最低限 |
| 外国人向け2BR(標準) | $700〜1,000 | 約1,750万〜2,500万VND | 109,000〜155,000円 | プール・ジム付きが多い |
| 外国人向け2BR(高級) | $1,200〜2,000 | 約3,000万〜5,000万VND | 186,000〜310,000円 | ランドマーク81周辺など |
ハノイ(2026年6月現在の相場)
実例として、ハノイのローカルエリアでは2ベッドルームの部屋が管理費込みで月約97,000円(1,600万VND)というケースも報告されています。ホーチミンに比べてハノイは、同じ予算でもより広い部屋・より良い環境に住める傾向があります。
家賃を抑えるポイント:
- 日本人が集中するエリア(ホーチミンの2区・7区、ハノイのタイホー区など)を避けると相場が下がる
- 長期契約(1年以上)で交渉すると10〜15%値引きできる場合がある
- プール・ジムなどの共用施設が不要なら、その分家賃が下がる
食費|ローカルと日本食の使い分けが鍵#
目安として、ハノイ・ホーチミンで暮らす2人世帯の食費は月73,000円(1,200万VND)程度というデータもあります。ただし、食事のスタイル次第で大きく変わってくる項目でもあります。
ローカル食堂(2人分)
- フォー・バインミーなどの朝食:200〜400円
- ランチ(コム・タム・麺類):400〜700円
- 夕食(ローカルレストラン):800〜1,500円
日本食レストラン(2人分)
- ランチ:2,500〜4,000円
- ディナー:4,000〜8,000円
- 高級日本食:8,000〜20,000円
自炊のコスト(2人分・1ヶ月)
- ローカルスーパー中心:20,000〜30,000円
- 日本食材(しょうゆ・みりん・だし)を使う場合:35,000〜50,000円
日本の調味料や食材は輸入品のため割高で、たとえば丸美屋の麻婆豆腐の素が約700円、カップヌードルが1個500円前後と、日本国内の価格より高くなる傾向があります。日本食材を使うほど食費が上がる点は覚えておきましょう。
水道光熱費|エアコン使用が大きく影響#
ベトナムは年間を通じて気温が高く、エアコンをほぼ毎日使います。電気代がかかりやすい点は注意が必要です。
| 項目 | 月額目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 電気代 | 5,000〜15,000円 | エアコン使用頻度による |
| 水道代 | 500〜1,000円 | 非常に安い |
| ガス代 | 500〜1,500円 | プロパンガス缶が多い |
| インターネット | 1,500〜3,000円 | 光ファイバー・高速 |
エアコンの設定温度を26℃以上にするだけで電気代を大幅に抑えられます。
交通費|バイク購入で節約も可能#
ベトナムの交通費はグラブ(配車アプリ)を使えば非常に安く済みます。
| 移動手段 | 目安 |
|---|---|
| グラブバイク(5km) | 100〜150円 |
| グラブタクシー(5km) | 200〜350円 |
| バス | 20〜30円 |
| バイク購入(中古) | 30,000〜80,000円(一括) |
| バイクの月維持費 | 3,000〜5,000円(ガス・修理) |
夫婦どちらかがバイクを購入すると、月の交通費を大幅に抑えられます。ただし交通事故リスクもあるため、慣れるまでは無理をしない方が無難です。
医療費|外国人向けクリニックと保険の選択が重要#
ベトナム統計総局のデータでは、医薬品・医療サービス費が前年比12.92%上昇したと報告されており、医療費は近年上昇傾向が続いています。
外国人向けクリニックの目安(ホーチミン)
- 一般内科受診:5,000〜10,000円
- 専門医受診:10,000〜20,000円
- 血液検査・健康診断:8,000〜20,000円
ベトナムには国民健康保険に相当する制度がないため、外国人は民間の海外旅行保険または海外在住者向け保険に加入することを強くおすすめします。夫婦2人分の保険料は月15,000〜30,000円が目安です。
ホーチミンとハノイ、住むならどっち?生活費で比較#
| 比較項目 | ホーチミン | ハノイ | どちらが有利? |
|---|---|---|---|
| 家賃水準 | 高め | やや安め | ハノイ |
| 日本食の豊富さ | 非常に豊富 | 豊富 | ホーチミン |
| 気候 | 年中暑い(2季節) | 四季あり・冬は寒い | 好みによる |
| 日本人コミュニティ | 大きい | 小さめ | ホーチミン |
| 交通渋滞 | 激しい | 激しい | 引き分け |
| 全体的な物価 | やや高め | やや安め | ハノイ |
同じ生活スタイルでも、ハノイの方が月3〜5万円ほど安く暮らせる傾向があります。ただしホーチミンは日本食・日系サービス・日本人コミュニティが充実しているため、移住初期の安心感はホーチミンの方が高いです。
番外編:ダナンという選択肢#
ホーチミン・ハノイ以外の選択肢として、近年注目度が上がっているのが中部の都市ダナンです。ホーチミンに比べて家賃が3〜5割ほど安く、ビーチまで徒歩圏内の物件も多いのが特徴です。日本人コミュニティはまだ小さいものの、IT・BPO企業の進出により求人も徐々に増えています。生活費全体としてはホーチミンの7〜8割程度に収まる傾向があるため、「日本人コミュニティの大きさより費用を優先したい」という夫婦には検討する価値のある候補地です。
節約のコツ|在住7年で見つけた実践的な方法#
コツ① 家賃交渉を必ずする#
ベトナムでは家賃交渉が普通です。提示額から10〜20%の値引きを目標に交渉しましょう。長期契約(1年以上)を前提に交渉すると成功率が上がります。
コツ② デリバリーアプリを活用する#
ShopeeFood・Grab Foodを使えば、日本食材・惣菜・日本料理をレストラン価格より安く注文できる場合があります。デリバリー手数料は100〜200円程度と安いです。
コツ③ 電気代を意識する#
エアコンの設定温度を26〜27℃にするだけで電気代が月3,000〜5,000円変わります。夜間は外気温が下がるため、深夜は切るか温度を上げるだけで節約できます。
コツ④ 市場(チョー)を活用する#
野菜・肉・魚はスーパーより市場(チョー)が圧倒的に安いです。ホーチミンならチョー・ベンタイン、ハノイならチョー・ドンスアンなどの大きな市場を活用しましょう。2人分の1週間の野菜・食材が1,000〜2,000円で揃います。
コツ⑤ 旅行の積立を生活費に組み込む#
ベトナムは東南アジア各国へのLCC路線が充実しています。バンコク・クアラルンプール・バリなどへの往復が5,000〜15,000円で行けるため、月5,000〜10,000円を旅行積立として計上すると年間を通じて無理なく旅行できます。
よくある質問(FAQ)#
Q1. ベトナムで日本人夫婦2人が生活するには月いくら必要ですか?#
A. 生活スタイルによって大きく異なりますが、目安は以下の通りです。節約型(ローカル生活中心)で月15〜20万円、標準型(外国人向けマンション・週2〜3回日本食)で月25〜35万円、快適型(高級コンド・日本食中心・旅行あり)で月40〜55万円です。家賃が最大の変動要因で、住む場所・部屋のグレードで月の生活費が10〜15万円変わります。
Q2. ホーチミンとハノイでは生活費はどのくらい違いますか?#
A. 同じ生活スタイルでハノイの方が月3〜5万円ほど安く暮らせる傾向があります。特に家賃の差が大きく、外国人向け2BRでホーチミンが月$700〜1,000なのに対し、ハノイは$500〜800が相場です。ただしホーチミンは日本食レストラン・日系スーパー・日本人コミュニティが充実しており、日本の生活水準を維持したい場合はホーチミンの利便性が高いです。
Q3. 年金だけでベトナムで暮らせますか?#
A. 夫婦2人の年金合計が月20万円以上あれば、節約型の生活(月15〜20万円)は十分可能です。ただし医療費・保険料が近年上昇しており、緊急時の予備費も考えると月25万円以上あると安心です。老齢基礎年金(国民年金)だけでは夫婦2人で約13万円のため、不足分を補う資産または副収入が必要です。
Q4. ベトナムの家賃はドル建てですか?円安の影響はありますか?#
A. 外国人向け物件の多くはUSD建てで設定されています。そのため円安が進むと円換算の家賃が上昇します。2022年頃と比較して円安が進んだ現在、同じ$800の物件でも2022年は約9万円でしたが、2026年現在は約12万円と3万円以上高くなっています。円安リスクを避けるには、ローカル物件(VND建て)を選ぶか、ドル資産を持つことが有効です。
Q5. ベトナムでの食費はどのくらいかかりますか?日本食は食べられますか?#
A. 夫婦2人の食費は生活スタイルによって月3万円〜9万円と幅があります。ローカル食堂・自炊中心なら月3〜4万円で済みますが、週2〜3回の日本食外食を含めると月6〜8万円になります。ホーチミンには日本食レストランが非常に豊富で、ラーメン・寿司・焼肉・定食など日本のチェーン店も多数出店しています。日本食材も日系スーパーで購入できますが、日本より割高です。
Q6. ベトナムで医療保険は必要ですか?#
A. 必須です。ベトナムには外国人が加入できる国民健康保険に相当する制度がなく、外国人向けクリニックの受診費は1回5,000〜20,000円と高額です。大きな病気や手術が必要になった場合、タイ・シンガポールへの医療渡航が必要になることもあります。夫婦2人分の海外在住者向け保険(Pacific Cross・Cignaなど)で月15,000〜30,000円が目安です。
Q7. ベトナムで子どもがいる場合の生活費は?#
A. 子どもがいる場合、最大の追加費用は教育費です。インターナショナルスクールの年間学費は1人あたり200〜400万円が相場で、これが家計の最大負担になります。日本人学校(ホーチミン・ハノイ)は年間40〜60万円程度とインター校より安いです。教育費以外の生活費(食費・交通費など)は子ども1人で月2〜5万円の追加が目安です。
Q8. ベトナムの物価上昇は今後も続きますか?#
A. 続く見込みです。ベトナムは年6〜7%の経済成長を続けており、都市部を中心に物価上昇が続いています。特に家賃・医療費・輸入食品(日本食材を含む)の上昇が顕著です。「ベトナムは物価が安い」という認識は2010年代のものであり、2026年現在の都市部(ホーチミン・ハノイ)の生活費は日本の地方都市と大きく変わらない水準になってきています。
Q9. ベトナム移住で生活費を抑えるために最も重要なことは何ですか?#
A. 最も重要なのは家賃の選択です。家賃は生活費の40〜50%を占める最大項目で、ここを月3〜5万円抑えるだけで年間36〜60万円の差になります。具体的には①日本人が集中するエリアを避けてローカルエリアに住む、②必要以上に広い部屋を選ばない(夫婦2人なら2BRで十分)、③長期契約で交渉する、の3点が効果的です。食費・交通費は意識すれば節約しやすい項目ですが、家賃は一度契約すると変更が難しいため慎重に選ぶことをおすすめします。
まとめ|日本人夫婦2人のベトナム生活費#
改めて3パターンの生活費をまとめます。
| パターン | 月の生活費 | こんな人に向いている |
|---|---|---|
| 節約型 | 15〜20万円 | 年金生活者・ローカル生活に馴染める方 |
| 標準型 | 25〜35万円 | 現地採用・リモートワーカー・移住初心者 |
| 快適型 | 40〜55万円 | 日本の生活水準を維持したい方・駐在員 |
ベトナムは「物価が安いから誰でも安く暮らせる」という場所ではなくなってきています。生活費の大半を占める家賃はUSD建てで円安の影響を受け、日本食材や医療費も上昇傾向にあります。
それでも食費・交通費・娯楽費は日本の半額以下であることは変わらず、「日本で月50万円かかっていた生活が、ベトナムでは月30万円で実現できる」という水準感は現在も概ね正しいです。
移住を検討している方は、自分がどのパターンで暮らしたいかを明確にしたうえで、予算計画を立てることをおすすめします。
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